2022/08/19 交通事故
原告の過失が80と主張されていたものの、判決においては過失30と認定された事例
①事例
駐車場内での事故について、基本となる過失割合は、原告80:被告20であるものの、判決では、原告30:被告70となった事例。
②ご依頼の経緯
過失割合についてと交渉がまとまらないとのことで、ご来所されました。というのも、交渉の段階において、すでに相手方には弁護士が就いておりました。そこで、ご依頼者様としても、弁護士を介入させて過失割合について交渉を行ったほしいとの要望がありました。
③弁護士の対応
ご依頼後、相手方代理人弁護士に対して、過失割合に関し、こちらの認識を示す書面を送りました。本件については、ご依頼者様の車両にドライブレコーダーがあり、事故の状況がしっかり確認できました。そのため、事故態様そのものについて争いはありませんでした。
たしかに、事故態様そのものだけをみると、基本となる過失割合は、原告80:被告20となる可能性が十分にありました。しかし、本件に限っては、周りの状況や車両同士の接触直前に原告がとった適切な行動など、特殊な事情が多くありました。
交渉においては、相手方の理解が得られないと判断し、速やかに提訴し、裁判所の判断を仰ぐこととしました。
提訴後、しっかりと事情を説明し、理論立てて、過失割合に関する主張を行いました。その結果、基本となる過失割合が、原告80:被告20であるにも関わらず、判決においては、原告30:被告70とされました。
④弁護士からのコメント
原告の過失が0であるとの主張は通りませんでしたが、ある程度こちらの主張が通る結果となりました。
ドライブレコーダー映像については、判決が出るまでに何十回と確認をし、少しでもこちらに有利となる事情がないか確認をしました。今でも、その映像については、記憶をしております。
有利となる事情を一つ一つ、丁寧かつ冷静に分析することの重要性を感じる事件でした。