その他

2022/08/28 その他

死亡事故で不起訴後に免許取消処分の通知、弁護士の活動により処分の撤回をさせた事例

①事例

死亡事故で不起訴後に免許取消処分の通知、弁護士の活動で処分の撤回をさせた事例

 

②事案の概要

この事件は、当事務所に刑事事件をご依頼をいただいた方から、免許取消処分にするとの通知が来て、意見聴取手続が行われるがどうしたらいいのか?とのことでご依頼を受けることとなりました。

なお、死亡事故の事案の概要はこちらをご覧ください。

死亡事故で現行犯逮捕、弁護士の活動により勾留されずに在宅事件となり、最終的に不起訴となった事例

 

③弁護士の活動

刑事事件において捜査機関より、過失を認めることが困難であるという話を受けていたため、ご依頼者様ともども非常に困惑することとなりました。

たしかに刑事事件の判断方法と行政手続における過失の判断方法は実は微妙に異なります。

しかし、そうはいっても過失を認めることが困難である状況には変わらず、仮に過失が認められるのであれば行政側から積極的な理由が提示されている必要がありましたが、これがありませんでした。

そこで、刑事事件で不起訴になったこと、実際の現場では被害者の方を認知することが難しいことなどを意見書を作成するなどして事前に提出することにしました。

保険会社とも協力して資料の提供を受けたため、より説得的な意見書の作成を行うことができました。

当日の意見聴取手続にも同席をして、意見を述べました。

そうしたところ、後日免許取消処分にはせず、点数も下がりません、という連絡がありました。

 

④弁護士からのコメント

ご依頼者様は、当日の意見聴取手続の流れからすれば、さすがに結論は見えていたとは思っていましたが、たぶん依頼していなければ免許取消になっていたかもしれないとおっしゃっていて、感謝のお言葉をいただきました。

たしかに意見の聴取手続は流れ作業に近い状況であり、ご自身だけでは適切に意見を述べることは非常に難しいといえます。

通常免許取消処分の通知が来た場合には、意見聴取手続きの後、そのまま処分が言い渡されることがほとんどです。

実は、同席した件もその場で言い渡しの流れを作られそうになったのですが、主任の担当官が慌てて止めに入り、「ちょ、ちょっと外でお待ちください」などと言われるハプニングもありました。

ご依頼者様のおっしゃるように弁護士が同席していなければ、ベルトコンベアのように免許取消処分となっていたかもしれません。

もしも、免許取消処分などでお困りの方がいらっしゃったら、ぜひ当事務所にご連絡ください。

© 池長・田部法律事務所