2024/10/03 離婚・男女問題
財産分与について悩みがあるとのことで離婚交渉の依頼があり、わずか2か月以内で離婚が成立した事案
①事例
財産分与について悩みがあるとのことで離婚交渉の依頼があり、わずか2か月以内で離婚が成立した事案
②事案の概要
夫婦関係を構築してわずか1年足らずでしたが、妻の要求に応じて住宅ローンを組んで一軒家を購入したものの、突如妻が離婚したいといって家を出て行き、その後、離婚するため財産を分与してもらいたいと述べてきました。
なお、相手方の妻は、住宅については財産分与について頭金を500万円出したため、500万円を返還せよと述べていました。ただご依頼者様としては、自分としても落ち度が見当たらず、そもそもその金額を支払うべきなのか否かも分からずに、その要求に応じることは遺憾であるとのことでした。
③弁護士の対応
法律相談時に財産分与の基本の考えと本件における考えを整理しました。
財産分与については、原則折半ではあるものの、財産関係についてはそもそも価値として存在するかどうかという点から判断される可能性があること、これに加え、本件では、そもそもその500万円という金額は妻がご依頼者様に貸した金、すなわち貸金なのかあくまでも財産分与すべき財産なのかという切り分けが重要であるというお話をしました。
本件では、財産分与の対象であり、住居としても価値がないと判断されるべき案件でしたので、相手の要求は極めて不当であるという状況でした。
そのため、まずは、相手方と当方の預金などの資産を明らかにして、これを前提に財産分与の話し合いをしようと言うことになりました。
相手方もよくわからない状況から、弁護士が間に入って適切な説明を行ったことで納得し、こちらの案内したベースの金額で財産分与を調整することになりました。
その結果、資産開示から離婚協議書(離婚・財産分与)の合意までに2か月程度の交渉という極めて短期間で離婚と財産分与の交渉が終わりました。
④弁護士のコメント
今回は、お互いに離婚をすることには納得していたため、財産分与の基準となるべき金額や資産の額が問題になりました。
ただ、相手方も任意に種々の協力をしてくれたこともあり、非常にスムーズに手続きが進みました。
相手方が協力してくれたところについては、当方が法律上の話を適切に説明し、理解いただいた部分が大きいと思っています。
ご依頼者様も依頼する際には、かなり精神的に参っていると言っていましたが、ご依頼されてからは楽になったし、早く終わってよかったと言っていただけたことも印象に残っています。