コラム

2025/04/25 コラム

借金問題で悩んでいませんか?債務整理で解決への一歩を踏み出しませんか?

「毎月の返済が苦しい」「借金が減らない」「督促の電話や手紙に怯えている」… 借金に関する悩みは、一人で抱え込んでいると精神的にも追い詰められてしまいます。しかし、借金問題を解決するための法的な手続きがあることをご存知でしょうか。それが「債務整理」です。

今回は、借金問題解決の糸口となる債務整理について、基本的な知識をご紹介します。

1.債務整理とは?

債務整理とは、借金の減額や免除、支払い猶予などについて、法律に基づいた手続きや交渉を行い、借金問題を解決に導く方法の総称です。借金の状況やご自身の希望に合わせて、いくつかの種類の中から適切な手続きを選択します。

債務整理を行うことで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 借金の返済負担を軽減できる(減額・免除)
  • 貸金業者からの取り立てがストップする
  • 精神的な負担から解放される

2.主な債務整理の種類

債務整理には、主に以下の4つの種類があります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。

  1. 任意整理(にんいせいり)

    • 内容: 裁判所を通さずに、弁護士や司法書士が代理人となって貸金業者(債権者)と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長(通常3~5年での分割払い)を目指す手続きです。
    • メリット: 手続きが比較的簡単で期間も短め。整理する借金を選べる(例:保証人がいる借金を除外する)。官報に載らない。
    • デメリット: 元金そのものは減額されないことが多い。信用情報機関に事故情報が登録される。
  2. 自己破産(じこはさん)

    • 内容: 裁判所に申し立てを行い、支払い能力がないことを認めてもらい、原則として全ての借金の支払い義務を免除(免責)してもらう手続きです。(税金など一部免責されない債務もあります)
    • メリット: 借金の支払い義務がなくなるため、経済的な再生を図る上で最も効果が大きい。
    • デメリット: 一定以上の価値がある財産(家、車など)は手放さなければならない場合がある(ただし、車は残せる場合もそれなりにあります。)。手続中は一部の職業に就けなくなる(資格制限)。免責不許可事由がある場合には面積がされない場合がある(※免責不許可事由があったばあいでも裁量免責という制度はありますのでただちに諦める必要はありません。)官報に氏名や住所が掲載される。信用情報機関に事故情報が登録される。
  3. 個人再生(こじんさいせい)

    • 内容: 裁判所に申し立てを行い、再生計画を立てて、借金を大幅に減額(通常5分の1~10分の1程度)してもらい、残りの借金を原則3年(最長5年)で分割返済していく手続きです。
    • メリット: 借金を大幅に減額できる。「住宅ローン特則」を利用すれば、住宅ローン以外の借金を整理しつつ、自宅を手元に残せる可能性がある。自己破産のような資格制限がない。
    • デメリット: 手続が多少複雑で期間も長め。安定した収入があることが条件。官報に氏名や住所が掲載される。信用情報機関に事故情報が登録される。
  4. 特定調停(とくていちょうてい)

    • 内容: 裁判所に申立てを行い、調停委員が間に入って、貸金業者と返済条件(利息カットや分割払いなど)について話し合い、合意を目指す手続きです。
    • メリット: 弁護士等に依頼せず、自分でも申し立てが可能で費用が比較的安い。
    • デメリット: 合意が成立しないこともある。合意通りに返済できない場合、すぐに給与差し押さえなどの強制執行を受ける可能性がある。信用情報機関に事故情報が登録される。

実は上記以外の方法の債務整理の方法もあるのですが、このコラムでは詳述を控えます。

3.どの手続きを選ぶべき?

どの債務整理手続きが最適かは、借金の総額、収入、財産の状況、保証人の有無、自宅やその他の大きな資産を残したいかなど、個々の状況によって大きく異なります。

「任意整理で解決できるのか」「自己破産しかないのか」「個人再生で家を残せるのか」など、ご自身で判断するのは難しい場合がほとんどです。

4.弁護士への相談が解決への第一歩

借金問題で悩んだら、まずは弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、あなたの状況を詳しくヒアリングし、最適な解決策を提案してくれます。

多くの法律事務所では、初回無料相談を実施しています。まずは相談してみることで、解決への道筋が見えてくるはずです。

一人で悩まず、勇気を出して専門家の力を借りましょう。

5.まとめ

債務整理は、借金問題を解決するために認められた有効な手段です。

手続きにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、専門家と相談しながら進めることで、返済のプレッシャーから解放され、新しい生活をスタートすることができます。

借金問題は放置していても解決しません。むしろ状況が悪化してしまう可能性が高いです。

早めに専門家へ相談し、解決への一歩を踏み出しましょう。

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