2025/05/04 コラム
物損被害、「弁護士に相談するほどでもない」と思っていませんか?弁護士費用特約を活用しましょう!
はじめに
交通事故に遭われ、お怪我はなかったものの、大切なお車が損傷してしまった皆様へ。
「物損だけだし、これくらいのことで弁護士に相談してもいいのだろうか…」
「保険会社に任せておけば大丈夫かな?」
「弁護士に頼んだら費用が高くつきそう…」
このように悩んで、弁護士への相談をためらっていませんか?
特に、お怪我がなく物損のみの場合、「弁護士を入れても意味がないのでは?」「結果が変わらないなら弁護士を入れても仕方ない」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、物損事故であっても、弁護士にご相談いただくメリットは十分にあります。
そして、多くの場合、「弁護士費用特約」を利用することで、自己負担なく弁護士に依頼することが可能です。
このコラムでは、物損事故において弁護士へ相談する意義と、弁護士費用特約について解説します。
「弁護士費用特約」ご存じですか?
弁護士費用特約は、ご自身やご家族が加入している自動車保険(場合によっては火災保険などにも)に付帯されている特約の一つです。
交通事故の被害に遭った際に、弁護士への相談料や依頼費用を保険会社が負担してくれる制度で、多くの場合、上限300万円までカバーされます。
重要なポイント:
- 保険料は上がりません: この特約を利用しても、翌年以降の保険料が上がったり、等級が下がったりすることはありません。
- 自己負担なしで依頼可能: ほとんどの物損事故の場合、上限額を超えることは稀なため、実質的な自己負担なく弁護士に交渉を依頼できます。
- 加入しているか確認を: ご自身の保険にこの特約が付いているか、ぜひ一度ご確認ください。ご家族の保険でカバーされる場合もあります。
こちらは当事務所の作成したコラムですので、ぜひご覧下さい。
弁護士費用特約とは?交通事故事件を多く取り扱ってきた弁護士が解説!
物損事故でも弁護士に相談するメリットとは?
「物損だけなのに、弁護士に頼む意味はあるの?」という疑問にお答えします。
答えは「YES」です。
相手方の保険会社は、あくまで相手方の立場に立って交渉を進めます。
提示される賠償額が、必ずしも被害者にとって常に正当なものとは限りません。
特に以下のような点で、弁護士が介入することで結果が変わる可能性があります。
- 車両の「時価額」の交渉: 保険会社は、修理費が車両の時価額を上回る場合(経済的全損)、車両の時価額までしか賠償しないのが一般的です。しかし、その「時価額」の算定が適切でないケースがあります。市場価格などを調査し、弁護士が交渉することで、より実態に近い時価額を認めさせ、受け取れる賠償金額が増額する可能性があります。レッドブック等の画一的な基準だけでなく、実際の市場での取引価格などを基に交渉を進めます。
- 過失割合の交渉: 物損事故においても、過失割合は賠償額を大きく左右します。相手方保険会社の提示する過失割合に納得がいかない場合、ドライブレコーダーの映像や事故状況を法的な観点から分析し、弁護士が交渉することで、より有利な過失割合を獲得できる可能性があります。
- 代車費用や評価損などの交渉: 事故によって発生した代車費用や、修理しても残ってしまう車両価値の低下(評価損)など、請求できる可能性のある損害について、弁護士が法的な根拠に基づいて交渉します。
「弁護士を入れても結果は変わらない」ということは決してありません。
むしろ、専門家である弁護士が介入することで、適正な賠償額を獲得できる可能性が高まります。
こちらは当事務所の作成した解決事例ですので、ぜひご覧下さい。
車両の時価額や過失割合について争いがあったものの、当方の主張が認められ140万円を獲得した事例
物損事故で相手から過失割合を相手方1:当方9を主張されたが裁判で相手方9:当方1と逆転した事案
代車費用について3週間分の費用といわゆる評価損約8万円についての回収に成功した事例
「これくらいのことで…」と悩む前に、まずご相談ください
物損事故は、決して「些細なこと」ではありません。
大切な財産が傷つけられた被害です。 相手方保険会社とのやり取りは、精神的な負担も大きいものです。
弁護士費用特約があれば、費用の心配なく、専門家である弁護士に交渉を任せることができます。
「こんなことで相談していいのかな?」とためらう必要はありません。
むしろ、そのような場合こそ、弁護士費用特約を活用し、専門家のサポートを受けることをお勧めします。
私たちは、物損事故のご相談も積極的にお受けしております。
まずはお気軽にご相談いただき、弁護士に依頼するメリットがあるかどうか、一緒に検討させていただければ幸いです。
おわりに
交通事故の被害に遭われた皆様が、少しでも有利な条件で、そして安心して事故解決を迎えられるよう、全力でサポートいたします。
弁護士費用特約の有無の確認方法が分からない場合なども、お気軽にお問い合わせください。