離婚・男女問題

2022/09/14 離婚・男女問題

不貞を行った相手方が申し立てた離婚請求を排除して、婚姻費用を確保するという希望を達した事例

①事例

不貞を行った相手方が申し立てた離婚請求を排除して、婚姻費用を確保するという希望を達した事例

 

②事案の概要

ご依頼者は、不貞をされたことに非常にお怒りでしたが、子どもが小さかったこともあり、離婚について極めて否定的でした。

夫から離婚を求められているが絶対に離婚はしたくない、今月から生活費を入れてくれなくなってしまって困っている、ということでご相談に来られました。

こちらから、何度も離婚しなくていいのかと確認しましたが、離婚は絶対にしない、ということでご意思は固いようでした。

 

③弁護士の対応

そこで、婚姻費用分担請求調停を申し立てて、まずは生活費を確保するようにしよう、と考えました。

もちろん、婚姻費用について保全することも考えましたが、多少の蓄えもある、実家の支援も望める、というお話でしたので、調停のみで進めることとしました。

夫は、当初払わないという態度を示しており、反対に離婚調停の申立てを行ってきました。

婚姻費用の分担・支払いを行わなければ、当然離婚を検討する余地はないと主張しました。

そうしたところ、相手方は任意に婚姻費用の支払いを始めましたが、毎月の金額について争いがあり、結果として調停では合意に至りませんでした。

離婚調停については成立せず不調に終わり、婚姻費用分担請求調停は審判に移行して、裁判所の審判となりました。

審判では当方の主張が全面的に認められ、相手方も審判にしたがい、生活費分の費用を支払ってくるようになったため、生活費を確保することができました。

 

④弁護士のコメント

相手方が任意に生活費を支払わなくなってくるということは往々にしてありますが、これに対抗する手段は婚姻費用分担調停の手続です。

もちろん、調停を申し立てたからといっても任意に支払ってくるかということはわかりませんが、いずれにせよ未払いの婚姻費用が積み重なり、それが強制執行されてしまった場合のリスクは過大です。

そのため、生活費を支払ってこない相手方に対しては婚姻費用分担調停を行うのが効果的です。

本件では、子どもの生活のために離婚したくない、生活費をきちんともらいたい、というご要望だったため、生活費の安定的な確保とともに、離婚したくないというご希望は叶えることができました。

あくまでも離婚を行わないというのもまた一つの価値観です。

このように、ご依頼者様のご意思やご要望を叶えるべく、弁護活動を行っています。

当事務所の離婚・男女問題ページはこちら

当事務所のその他の離婚・男女問題解決事例はこちら

 

弁護士ドットコムの離婚・男女問題注力ページはこちら(外部サイト)

離婚・不倫相談ほっとラインの当事務所紹介ページはこちら(外部サイト)

 

© 池長・田部法律事務所