2022/08/19 離婚・男女問題
不貞相手の元夫から330万円の慰謝料請求をされたが弁護士介入により120万円で和解に至った事案
①事例
不貞相手の元夫から330万円の慰謝料請求をなされたご依頼者様が被告となった訴訟事件において、弁護士介入により120万円で和解に至った事例
②ご依頼の経緯
職場において不貞を行ってしまったご依頼者様でしたが、不貞相手の夫にバレてしまった結果、不貞相手とその夫は離婚をしてしまいました。その後、特に交渉なく不貞慰謝料330万円を訴訟において請求されてしまいました。
裁判の対応など全くどうすればいいのかわからないとのことでご相談に来られました。
③弁護士の対応
ご依頼者様から不貞の状況、不貞相手と夫の婚姻状況、夫婦仲、本件の不貞行為によって離婚に至ったのか否かというところについてご依頼者様が不貞相手と元夫の状況を知っている範囲で聴き取りを行いました。
そうしたところ、実は、不貞行為に至る少し前から夫婦仲がかなり冷え切っていた状況があったこともあり、場合によっては婚姻関係破綻の抗弁の主張ができる事案ではないのかと感じました。
もっとも、婚姻関係破綻の抗弁が認められる余地というのは実はそこまで大きくはないため、当該主張が認められない場合に備え、判決となるとしても、できる限り不貞慰謝料の金額が減額されることを主眼において事件を進めることとしました。
裁判の中盤、裁判所から和解勧試があり、原告側の不貞相手の元夫もある程度の金額の提示があるようであれば和解に応じる意向があるようでした。
弁護士としては、本件事案を進めるにあたって、婚姻関係破綻について立証ができ、争う余地も比較的あるのではないかと感じ始めてはいましたが、ご依頼者様は早急に事件を終わらせてこの件から少しでも早く解放されたいというご希望が強くありました。そのため、方針を和解の締結をゴールと見据えて活動を行いました。
最終的に当方から120万円の和解金の提示を行ったところ、原告もこれに応じたため、和解締結となり事件が終結しました。
④弁護士からのコメント
本件では、判決を見据えて、婚姻関係破綻の抗弁の立証にも力をいれるべく動いてはおりましたが、ご依頼者様のご意向としては、事件を一刻でも早く終わらせたい。そのためであれば多少なりともお金を払うつもりがあると言っていました。
訴訟提起前の交渉が全くない状態でしたから、原告側の意向も全くわからない状況で臨んだ裁判でしたが、裁判所を通じて原告の意向がある程度判明したため、ご依頼者様のご意向にもっとも沿う和解方向で減額が望めるか検討を行い、原告側と折衝することとなりました。
結果として、200万円以上の減額を行うことができ、早期に解決をすることができたため、ご依頼者様は非常にホッとされていました。