離婚・男女問題

2022/09/03 離婚・男女問題

婚約解消により慰謝料500万円を請求されたが、80万円まで減額することに成功した事例

①事例

婚約解消により慰謝料500万円を請求されたが、80万円まで減額することに成功した事例

 

②事案の概要

ご依頼者様は、相手方の女性と婚約をして同棲を始めました。

家具や家電を購入し、お互いの両親にも紹介して、あとは結婚式をどうするか、ということを検討していました。

しかし、ある時から喧嘩が絶えなくなってしまい、お互いの仲が急速に悪くなってしまいました。

ご依頼者様はこのままじゃ結婚できない、一旦関係性を見直して、本当に結婚するのか考えよう、と言いました。

相手方もこれに同意し、同棲関係を解消することになりました。

その後婚約を解消する話し合いをすることになりました。

ところが、その一方で、ご依頼者様が酒に酔い、女の友人と性行為をしてしまいました。

相手方はこれに気づき、婚約を破棄された、不当破棄であると言い始め、慰謝料を請求するといい始めました。

 

③弁護士の対応

そもそも本件では、両者の関係性を見直すほどに関係性が悪化していたところ、ご依頼者様が浮気をしたのはあくまでも最後の決定打であって、当該行為そのものが婚約解消の根本的な原因ではない、という点はポイントだと思いました。

また、相手方からは約500万円を請求されましたが、性行為は1回限りでしたし、仮に不貞行為類似として考えるとしても、慰謝料がそのような高い金額になるはずがない、と考えました。

両者の関係性が破綻していたことから婚姻関係破綻類似で、婚約関係は破綻していたのであるから、そもそも慰謝料は発生しないのではないかと考えられました。

相手方はこの点について激しく反論をしてきましたが、提示額は徐々に下がり、100万円まで下がってきました。

ご依頼者様と協議しましたが、ご依頼者様が金銭を支払ってでも早く終わらせたい、80万円ほどであれば手切金代わりだとおっしゃったため、解決金名目の支払合意をする方向で調整をすることとなりました。

そこで、交渉を継続した結果、相手方も80万円まで下がったため示談の合意をするに至りました。

 

④弁護士のコメント

裁判となった場合に裁判所がどのような判決を下すのか、非常に関心のある事案でしたが、ご依頼者様が裁判を望まず、早期解決を望んだため、極力裁判にならない程度に、しかし、ある程度金額が下がるようにというバランスをもって交渉を行いました。

あくまでも弁護士としての関心より、ご依頼者様の利益が絶対です。

ご依頼者様には依頼したことでスムーズに解決してよかったと非常に喜ばれました。

婚約破棄については、

①そもそも婚約していたのか

②不当性(正当な理由があるのか)の検討が非常に重要です。

本件では①については問題なく認められるだろうという事案でしたが、②は非常に微妙なラインであると感じていました。

正直、本件が裁判になった場合には、裁判所は本件合意額よりも非常に低い金額を認定するかもしれませんでしたし、私の予想と同じで、支払わなくてよいとなる結論が出る可能性も十分にあったと思います。

しかし、ご依頼者様の早期解決という強いご希望を踏まえた結果、500万円から80万円まで減額し、相手方と示談をしました。

このように当事務所では、ご依頼者様のご意向を尊重し、ご依頼者様と二人三脚で解決方法を模索しております。

 

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